ここ数日は、籠って制作していたので、今日は美術館へ行ってきた。
千駄ヶ谷へ。佐藤美術館で行われている『山本冬彦 コレクション展』。
山本冬彦さんは、僕らの間では名の知られたアートコレクター。つまり、美術作品の収集家である。
コレクターとはいっても、セレブリティとかそういうわけではなく、普通のサラリーマンコレクターなのである。30年間、画廊に通い続け、作品をコツコツと買い続けてきた。そのコレクションは約1300点とのこと。すごい数だ。
この展覧会は、先日も「おはよう日本」かなんかでとりあげられていたなぁ。
会場には、壁にみっちりと作品が並ぶ。やはり、個人のコレクションということもあって、小品がほとんど。
驚くのは、その作家達。今では、超有名作家となった人が大勢含まれている。また、そこまでいかなくても、アートの世界では名前が知られた人が大部分で、実際ほとんどの作家がわかった。
作品の幅も広く、現代の若い作家の作品から、大物作家まで。だから、観ていて全然飽きない。
圧倒的に多かったのは、人物画だったな。でも、抽象や静物、風景、など多様だった。
そして、何よりも感じたのは、作品の質の高さ。
きっと、山本さんが行った画廊の展覧会などで、その時1番惚れ込んだ作品をその都度買ったのだろう。お金を出してまで、その作品を欲しいと思うのだから、自然と良い作品が手元に集まる。結果,今回こうして並んだ作品達は、小品だけれども、充分に目を楽しませてくれた。
僕の大好きな作家も何人か含まれていて、食い入るように魅入った。
あぁ、僕も買いたいなぁ。
それにしても、本当に偉い方だ。
一般の人にとっては、美術作品を買う、というのは、非日常的なことだろうと思う。
でも、作家の側からすると、作品が売れる瞬間は本当に嬉しいし、何よりの励みなのだ。
美味しい料理や、オシャレな服、時計やジュエリー、そういった言わば実用的なものではなく、何の役にも立たない自分の作品を、お金を払ってまで欲しいと思ってくれる。この気持ちのありがたさ。これは、作家じゃないと分からないと思う。
僕も今まで20数点の作品が、ありがたいことにお買い上げ頂き、それぞれ所有者のもとに旅立った。その全ての瞬間が、本当に最大限の喜びだし、感謝だったのを、しっかり覚えています。
“作品を買う”というのは、アーティストへの、1番直接的なサポートだし、エールなのです。
日本では,交流と言えば飲みニケーション。居酒屋やレストラン、という外食がほとんどだろう。しかし、欧米では、ホームパーティーが習慣としてごく普通にある。自宅にお客を招いて、楽しい一時を過ごす。この文化の差もあって、欧米では、一般の家庭でも、絵を買って飾るという習慣がある。
日本でも、アートが一般の人々にももう少し浸透して、敷居の高いものではなくなって、まずは画廊にふらりと訪れる人が、今よりもっと増えてくれればなぁ、と切実に思います。
山本さんはギャラリー巡りを続け、その時点ではまだ評価が定まっていなかった未知の作家の作品も、自分の目で見て買っていたという。
それもあってか、今回の展覧会は、会場に作家に関する情報などはなく、作品の下にタイトルと作者が記されたキャプションがあるだけ。これは、作品と直に向き合い、先入観や情報に左右されず作品を楽しんでもらいたいから、という意図らしい。
バラエティに富み、かつ、有名な数多くの作家の作品を観る事ができ、本当に良い機会だった。空いているし、じっくりと鑑賞。
僕はとても楽しめました。
[メモ]
2月21日まで