twitterに、色々と動物たちの画像をあげてましたが、昨日は動物園へ行ってみた。
久々の動物園で、新鮮な感覚を味わっていたら、地面にじっとうずくまっている人がいた。
ちょっと妙だったので、通行人の振りをして近寄ってみると、その人のすぐ横に、「ヒト ホモ・サピエンス」と書かれた小さなスケッチブックが置いてある。
すぐに、ああ、この人はアーティストで、パフォーマンスをやっているんだ、と分かった。
そのスケッチブックの逆側には、「視点を変えることで見える景色」「束縛された環境で、本来持っていた大きな世界について思いを馳せる」「見るものと見られるもの」と書かれた別なスケッチブック。
これを読んでこのパフォーマンスは、動物たちの解放とかそういうことではなく、もっと人間にとって根本的な哲学を持って訴えかけているんだ、と思った。特に現代日本において考えを巡らすと、色々と味わうべきものがある。自由の意味。
しばらく眺めていたら、いつの間にかギャラリーが集まっていて、少々の人だかりが出来てしまっていた。
動物園という私有地の中だし、大丈夫かな、と思っていたら、案の定、園のスタッフと思われる人が数人やって来て、パフォーマーに聴取を始めた。
あ〜ぁ、と思っていると、「今回だけだよ」というスタッフのおじさんの声が微かに聞こえた気がする。
その後も、そのパフォーマーは、アートを続けだした。
アートへの寛容の精神を見た瞬間。
人の上に立つ人は、まるで決まり事のように、頭ごなしにダメ!ダメ!ではなく、こういう心を持って頂きたい。
美しい瞬間に立ち会ったと思う。