上野へ。傘は持っているが、小雨なので差さずに、芸大美術館へ向かう。
ぽとぽとと雨が、どこか心地よい。
さて、香川県の「金比羅山」。実は、美術でも有名。僕も何度か行こうかとしたことがある。
そんな「こんぴらさん」で知られている、
金刀比羅宮(ことひらぐう)の所蔵する美術品による展覧会が始まった。境内に所蔵する品々は6000点。多くの貴重な作品もある。
円山応挙、
伊藤若冲、岸岱(がんたい)、らの作品が来ている。
というのも、表書院、奥書院の襖絵は彼らの作品なのだが、それらがそのまま移動し、両書院の10室を再現したものだから。
よかった!
展示室へ入ると、実際の書院と同じ配置になるように、そうまるでブースのように襖絵が飾られている。
圧巻である。
素直に見る価値あり。
若冲の花が四方を埋め尽くす奥書院上段の間、応挙の虎が四方を囲む表書院虎の間、岸岱の壮麗な風景が取り巻く奥書院柳の間、などなど……。
いやー、いい機会です。
荘厳、と、幽玄。
密、と、間。
ダイナミズムの中にも、どこか静の美を感じる。
メインじゃなくて、余白の取り方や寂しげな風景などに、どこか、自分の作品のルーツを見た気もし、日本人だなぁ、と思った。
おすすめです。
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栗坊さんの記事にTB--
[メモ]
金刀比羅宮 書院の美@
東京藝術大学大学美術館9月9日まで
巡回:
→金刀比羅宮→三重県立美術館→フランス国立ギメ東洋美術館
二年前に金刀比羅宮の書院に行って襖絵を見ていたので、静かな空間で見た時と較べてしまって、ちょっとがっかりだったかな。
ぜひ、金刀比羅宮の書院は行ってみてくださいね。素晴らしいです。かなり体力は必要ですが・・・。
栗坊さんは絶対に行かれるだろうな、と思っていましたよ。観に行ってすぐコメント入れようかと悩みました(苦笑)。
そうかぁ、やっぱり現地へ行かれたことがあるのですね。僕も行きたいなぁ。
はい。必ず行きますっ!
確かにあるべきものをあるべき場所で見たことがある栗坊さんには、「展示」という形態にがっかりを感じてしまっても仕方ありませんね。
しかし、それでも十分すばらしい企画だと思います。
何より、東京にいながらにして、多くの作品を再現展示しているところを見られたのですから。
作品自体も素敵でしたね〜。
あとは、金刀比羅宮現地での「呼吸」を感じたいです。
金刀比羅では目に見える展示物以上に、それが作り出している空間美
もしくは見るものの心の中に完結する美が素晴らしく(いえ、本物には
なかなか赴けないですから、その辺は差し引いてw)
ブレッソンも1枚1枚の写真というより、彼の視点が突きつけられた写真から
ライカを覗く彼の意志というか主張というか、その連続性から垣間見れる
彼の人生感みたいなものを感じられて、非常に有意義でした。
いえ、素直に言えばどちらも大感動でした(笑)!
ご無沙汰でございます。
おおお。jinさんも展覧会へ足を運ばれたりするのですね。
そうですね、両方とも良かったです。
どちらもああしてしっかり東京で見る事が出来たというのは、とても貴重な機会でした。
ブレッソン、大ボリュームでしたよね。本当にああして見ていると、ブレッソンという人が見えてくる気がしました。
今後も展覧会レヴュー頑張ります!
よろしければ、僕の個展にも是非足を運んで下さい♪