平日で午前中、しかも雨、まだ始まったばかり。まだ、そんなに混んでないだろうと思って行ったんだけれど、…あまかった。かなり混んでました。
正直、あんまり期待せずに行った「
プーシキン美術館展」。いざ観てみると、非常にいい展覧会。
混んでること以外。なんというか、近代西洋美術の美味しいところを、一気に観れてしまう感じ。すごくお得です。
今回出品されているコレクションは、19世紀末から第一次世界大戦までの間に、2人のロシア人コレクターが、パリとモスクワを往復して、コレクションしたものらしい。今でこそ名だたる巨匠であるが、まだ当時は無名だった画家の作品を、自分の目を信じて集めたもの。2人の名は、セルゲイ・イワノヴィッチ・シチューキンとイワン・アブラモヴィッチ・モロゾフ。
観終わって思うことは、この2人偉い。すごい偉い。よく頑張った、と。
ドガ、シスレー、モネ、セザンヌ、ゴッホ、ルノワール、ゴーギャン、ルドン、マティス、ピサロ、ピカソ、ボナール、ロートレック、などなど、そうそうたる顔ぶれの作品が、次々と出てくる。
で、実際に作品もいいんだよ。
色彩に感動。タッチに感動。
もちろん、全てが素晴らしいってわけではないですが。全体的に質は高い!
シスレーとゴーギャンは特に良かった。ゴーギャンの『彼女の名前はヴァイルマティといった』っていう作品は、かなり印象に残っている。同時に、これを観て、なんというか、「ああ、これなら僕もいける」と思った。
色んな描き方、色彩、形態について考える、そして感動するいい機会だと思う。というのも、様々な作風の作品・画家が同時に観れるから。
いい作品が来ているので、そして次々に目に飛び込んでくるので、自分の美的感覚に刺激を与えるにはもってこい。上に挙げた画家以外にも、いい作品が沢山あるし。今まで残ってるってことは、それだけの何かがあるってこと。
これは混んでいても、観るべき展覧会だと思う。ヒットです。
N先生が、今度新聞に展評を書くので、さらに混むと思います。だから早めがおすすめ。
混んでても、冷静に人の動きを観察すれば、作品の目の前にいけるし、十分観れる。観たい作品は、ぐんぐん前へいって観るべき。
[メモ]
プーシキン美術館展 シチューキン・モロゾフ・コレクション
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東京都美術館 (上野)
12月18日まで
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※追記
画像に写ってるのは知らない人ですよ。僕じゃないです。なかなか、どかないんだもん(笑)。