アーティスト 加藤雄太 のブログ
展覧会のレヴュー、本の感想、その他制作の日々の模様など。
ホームページは yutakato.com 作品掲載してます。

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◆1月の掲示板的な◆
昨年は、どうもありがとうございました。
皆さんのお陰で、大変良い師走になったと思います。
やはり去年は個展でした。
一年間準備をして、成功したと言えると思います。スタートを切れた感じです。歴史をとる第一歩です。
作家として作品を描くという意識が、より明確になりましたね。うんうん。

とっても心強く頑張れました。ありがとう♪

そして、積ん読が増えに増えた1年でした(笑)。


今年も、描いて読んでいきますよ〜。この年男は。
やるぞ!
乞うご期待!!です♪


なかなかうまくいかなくても、焦らない焦らない。
着実にしっかり♪
今年はもっともっととても良い1年♪


今年もこのブログはゆるゆると更新していきますよ〜。
いやいや本当に、ご訪問いただいて大感謝です。
かまってくださいね(笑)。



[画像]
《記憶の予感》
2006/12/01
岩絵具、アクリル絵具、板に寒冷紗
53.0×72.7cm
《Expectation of Memories》
Powdered mineral pigments and acrylic on cheesecloth mounted on wood
by UT
※画像の無断転載・転用は禁止です





大きな進展
銀座へ用事があったので、ついでに某展覧会を観るつもりだったのだけれど、どうも今は前期後期の展示替えらしく休館なので(さぁ、なんでしょう?)、展覧会は行かず。

用事の方はというと、最近ちと色々と困っていたのだけれど、大きな進展があり、むっふっふ…です(謎)。
間もなく発表できるかと思います…♪


大学関連は、その後撮影やら大掃除やら梱包搬入やらありましたが、ついにそれらも過ぎ去り、ようやく本当に展示以外はやることがなくなった感じで♪

あとは個人的な絵の発送をしてしまって、どんどん描き描きをしようと。
なんかね、作品の新たなるヴィジョンがどんどん浮かんできているのですよっ!!




『横山大観《生々流転》』展
前述の都路華香を観に来たのだけれど、たまたま同美術館で横山大観の40メートルに及ぶ大作《生々流転》(重要文化財)が全て公開されていた。

横山大観は好きではないのだけれど(苦笑)、久々に見た《生々流転》は良かった…くぅ…。

巻物の右端から始まる絵を、目を離すことなくずっと追って左端まで至る。
雨や大気が小さな川の流れとなり、だんだんと大きな流れとなりながら、山中や村中を通り、やがて海へと流れ出て、最後は龍になってまた天へ帰る、という様子が40メートルに渡り描かれている。

ごちゃごちゃしていないすっきりとした画面を追っていると、気持ちいい物語を見ているようだ。
「こんなところに家が」とか「あ、人が歩いている」とか、画中の展開に引き込まれる。

空いているので、いくらでも好きなだけ自分のペースで見れました。



--栗坊さんの記事にTB--


[メモ]
特別公開 横山大観《生々流転》
東京国立近代美術館 (千代田区)
3月4日まで





『都路華香展』
もりもりと復帰戦中。

都路華香(つじかこう)[1871-1931]は、京都出身の日本画家。満9歳で幸野楳嶺に師事、は、早い。恐らくあまり知られていない、僕は今回初めて知った気がする画家。それもそのはず、1932年以来初の大規模な展覧会らしい。
当時の京都では、前に記事にした竹内栖鳳等とともに楳嶺門下の四天王と呼ばれていた、実力派。


会場は非常に空いていました。ガラガラ。
作品数もそれほど多くなくちょうどいい感じで、ゆっくりと観れます

時系列順に展示してあったと思うのだけれど、最初の方は、日本画家としての技量をしっかりと感じることのできる作品たち。
迫力のある屏風であったり、幽玄な桜であったり、寒山拾得などの題材などであったり、松林などの風景であったり。
これはこれで良かったし、綺麗な画面で好きでした。
鳥や魚など、見事!

だんだんと時期が進むにつれ、こういった傾向から変化が生じてくる。
アカデミックな作品から、新たな作風と言うか新たな日本画のようなものを創造しようとしているのが、顕著にわかるようになるのだ。
絵具の使い方は大胆になり、フォルムもだいぶ崩されてくる。
何と言うか、事細かには描かないという感じだろうか。
絵の成立、を追求しているように感じた。
形体や色彩の配置、構成によって鑑賞者の目を楽しませてくれるのである。色彩と構図は重要な要素だろう。

また、ぼやっとした絵具遣いの作品も増えてくる。これから、あるときはジメッとした感じ、あるいは爽やかさ、時には柔らかい空間を伝わってきた。


しかし、全体とすると、やや物足りない感じ。見る前の期待感に充分応えてくれるものではなかった。
正直、ヘタウマっぽく感じてしまう部分もある(もちろんしっかりした技術あってこそ、なんだけれど)。
だからなのかはわからないが、その分、絵に取り組む画家のリアリティの様なものを感じた。



[メモ]
都路華香展
東京国立近代美術館 (千代田区)
3月4日まで(途中、展示替えあり)

巡回:→笠岡市立竹喬美術館(3月10日から4月15日)





『加山又造 アトリエの記憶?』展
2日続けて展覧会へ。
この美術館は、今回で初めて訪れました。4年もいたのに…(苦笑)。


加山又造[1927-2004]は、創画会所属の日本画家。その装飾的な画面は、「平成の琳派」などと言われた。
横山操と非常に親しく、うちの大学でもお二方とも教授として教鞭をとっていた。黄金時代の1つですね。
最近も客員教授として日本画専攻にいたので、4年になれば授業がある予定であって楽しみにしていたのだけれど、そうなる前に亡くなられて残念。

兎に角、抜群の技術と、古さなどを感じさせない画面。とても美しいし、パワフル。
日本画家の中では、ダントツで好きな画家です。


画家の死後、作品はもちろん、その他エスキースやスケッチなど制作に関わる資料、また使用していた画材など、計5000点が多摩美術大学に寄贈され、それに伴っての展覧会の第2弾、が今回の展示だった。

今回の展示内容は、所謂装飾的な風景がとか、裸婦シリーズとかではなく、水墨画《倣北宋水墨山水雪景》とそれに関する資料、そして版画である。

展示数は実に少なくて、すぐに見終わる(苦笑)。
水墨画も版画も、完成に至る過程が展示されていて、こういうことはなかなかないので、本画が完成する前に、どういうプロセスを経ているのか、ということを伺うことができる機会となっている。

流れていたビデオは面白いので見ると良いと思うんだけれど、アトリエのでかさに驚愕(笑)。いいなぁ。
そして、膠を溶かさずに固まりのまま絵皿にぶち込んでいたのは、ショッキングな映像でした…(苦笑)。



[メモ]
加山又造 アトリエの記憶?
多摩美術大学美術館 (多摩センター)
2月25日まで





『有元利夫展』
卒業制作も批評会も無事に終了しました(歓喜)。
ということで、もりもり展覧会へ足を運ぶ復帰戦に、大好きな有元利夫展がちょうど開催されていたので行ってみることに。

有元利夫は、たしか…以前も……展覧会の記事を書いたはず……。
あったあった。有元利夫については、こちらを参照下さい。

今回の展覧会、かなり見応えありました。作品数も結構あって、満足できる展示です。まとめてみる良い機会。

久々に生で観ていて、改めて音楽的な感じを受けた。以前よりも強く感じた。
インスピレーション自体が、そもそも音楽から出発している作品とかも沢山ある画家なので、当然と言えば当然なのだけれど、それでもやはりこれは特徴の1つだろう。
有元は、以前の記事でも書いたように岩絵具を使ったりしているのだけれど、その日本画の素材が西洋的な有元の画面に見事に活かされ、独特の優雅さを醸し出している。

離れて絵全体を見てももちろん良い。大い目を楽しませてくれる。ただ、絵に接近すると絵肌の遊び心というか、非常に色々とやっているのがわかるのだけれど、こうした時にも非常に興味深く画面を観察できる作品なのだ。

実際に作品を見ればわかるが、実作はかなりマチエールが凝っている。この画面の痕跡1つ1つに、画家の息吹を感じる。

モチーフなど描かれている内容はもちろん、色の響き合い、これは「横の響き合い」だけでなく、重ねられている絵具の「縦の響き合い」も含め、とても美しいので、実際に見てみると良いと思います。

良い展覧会です。素直に、おススメです。



[メモ]
光と色・想い出を運ぶ人 有元利夫展
そごう美術館 (横浜)
1月25日まで

巡回:島根県立美術館(5月18日から7月16日)





そろそろ
卒業制作が完成して、今日大学へ搬入してきました。
これで、大学に関する作品制作は全て終了です。終わりー!
これからは、学生としてではなく画家としての制作になるわけです(今までも完全にそういう意識でいましたが)。

そして明日は卒業制作の批評会。

その後もしばらくは展示などで色々ありますが、基本的にもはう自由な身になるというか、そんな感じで。
展覧会とか、本読んだりとか、制作とか、いろいろとやりたいー♪
そしたらもうちょい更新していきたいと思っているでございます(苦笑)。
むずむず、むずむず。




さっそくぱたぱたと
いやはや、あいかわらずの絶妙なインターバルで更新中…。申し訳ないです。


とりあえず…
来週が卒業制作(美大では卒論ではなく卒制です※芸術学科を除く)の批評会とあって、まぁ学生生活最後の批評会なんだけれど、まだ1点描きたいというか描かなきゃなので、それに取り組んでいます。仙台から帰ってきてもろもろ準備をして、てんやわんや。
お礼状も、新たに制作して送ったりなどしてました。
学生生活最後といえば、N先生の最後の授業でした…。うっ…うっ……。
その他の授業は来週の現代美術ゼミで終了。うーん、大学生終わるんだなー。

そんなわけで、なかなか美術展にも行けず。でも、来週の批評会が終わればかなり余裕ができるはず♪
いくつかとても楽しみなので楽しみです(←変な日本語)。

今後の画家としての僕の発表ですが、もう少しすればはっきりしそうなので(今ちょっと想定外の事態が発生して…)、そうしたらまたここで告知しますね。どうぞよろしくです。


今のところ、今年はとても活動的で、もりもりと動いて何かしています。これを続けたい。
沢山本を読みたいし、沢山作品を生み出したい。


と、ぱたぱたしている次第です。





そして半地下へ
半地下へ戻って参りました。

いやはや、卒制のごたごたが待ってます。
そんなわけで、1月は若干忙しいなぁ、などと思っていたら、
結構今月気になる展覧会があったりして、もうっ、隙をついて行ってきますよ。


新年っぽいことを言うと、今年の目標の1つは、時間の有効利用で。超月並みですが。
だって、ド下手だから(苦笑)。
って、去年の1月の掲示板でも似たようなことを言っているじゃないか自分…。

でもね、今年はもっと絵を描こうと。もっと本を読もうと。
つまりは、大得意の気絶の時間を減らそうということです(苦笑)。

とりあえず、作品の発表の機会は必ず設けようと思います。
ついこないだ、色々と決意というか方針とういうか、が固まりました!


どうぞ皆様、良い1年を♪