アーティスト 加藤雄太 のブログ
展覧会のレヴュー、本の感想、その他制作の日々の模様など。
ホームページは yutakato.com 作品掲載してます。

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追悼《アンナの光》
 まずは、こちらをご覧下さい。



 僕は、大変ショックを受けています。涙がちょっと出た。

 僕がどれだけ川村記念美術館(現:DIC川村記念美術館)を好きだったか。
 特に、マーク・ロスコの作品が見られる「ロスコ・ルーム」と、今回のバーネット・ニューマンの傑作《アンナの光》を鑑賞する為だけに作られた「ニューマン・ルーム」、この2つの部屋の魅力は僕に取って特別だった。
 それだけに、とても残念です。

 正直、川村記念美術館は、その魅力の半分を喪失したでしょう。

 文献や画像で知ったり見たりするのではなく、あの場で実際に「体験」すること。ロスコやニューマンの作品でそれが出来る、世界的に見ても稀な場所だった。

 ピカソやシャガール売るのとはわけが違うんだよ。
 ロスコとニューマンは体験しないとダメなんだ。

 自分に関していえば、今まで何度か行っていて、本当に良かった。
 アートに興味があったり、ましてやアートの世界で生きていて、日本、特に関東に住んでいて、もしニューマン・ルームに行ったことがない人がいるのなら、大いに反省するべきでしょう。
 そして、そこから学んで、一刻も早く魅力の半減してしまった川村記念美術館へ行き、ロスコ・ルームを体験するべきでしょう。いつ、ロスコ作品も同じ道を辿るとも分からないから…。

 どうも調べると、3代目の川村社長がロスコやニューマンをコレクションしたらしい。しかし、氏は現在は経営のトップから退いているようだ。それが原因してか、会社は今回の海外企業からの購入の申し出に乗っかってしまったのだろう。
 103億円か。お金じゃないよな。本当に貴重な空間だったのに。103億なんて安すぎるだろ。

 あの空間を体験できたことを、アーティストとしての糧とし、頑張っていきます。

ニューマン・ルーム
 川村記念美術館にあったニューマン・ルーム


 最後に、思い出を振り返る意味と、《アンナの光》への感謝を込めて、過去のニューマンと川村記念美術館に関する拙blogを、列挙しておきます。どれだけ魅力的かが、読者に伝われば幸いです…。

 ・『マティスとボナール』展 (2008.04.14)
 ・『マーク・ロスコ』展 (2009.03.22)



金沢、富山旅行 2日目 -茶屋街〜合掌造り(世界遺産)-
 旅行譚、2日目です。
 1泊2日だったので最終日。

 朝、2度寝したら、ホテルの朝食バイキングギリギリの時間になってしまったけど、滑り込みで間に合い、明らかに終了な雰囲気まんまんの会場で頂きました。
 ネットのクチコミが散々で不安だったけど、兎に角安くて、2食付いて(特に夕食は豪華で)、駐車場無料で、総合的に満足のビジネスホテルでした。

 泊まったホテル:金沢セントラルホテル

 この日は、金沢に3カ所ある茶屋街のうち2つを見て回ることからスタート。

 まずは、「ひがし茶屋街」。
金沢富山 ひがし茶屋街

金沢富山 ひがし茶屋街
 雰囲気あるでしょ?

 ここは、未だに一見さんお断りのお店も多く残っているらしい。
 てくてく歩きながら、土産屋や工芸品店を見て回る。

 こっちは、裏通り。
金沢富山 ひがし茶屋街

 そして、すぐ近くにもう一つの茶屋街があるので、そちらにも足を伸ばす。

金沢富山 ひがし茶屋街
 この対岸沿いが「主計町茶屋街

金沢富山 ひがし茶屋街 木造の橋を渡って行く。

金沢富山 ひがし茶屋街
 すると、泉鏡花ゆかりの場所が。「鏡花のみち」となっていた。

金沢富山 主計町茶屋街 主計町茶屋街の表はこんな感じ。こっちの方が、隠れ家っぽい?

 そうそう。歩いててよく目について気になったものがあるのだけれど……。

金沢富山 主計町茶屋街
 この、玄関先のトウモロコシ。(左の松?は置いといて)
 このトウモロコシが多くの家にあったのだけれど、何なんだろう??

金沢富山 主計町茶屋街 路地。突き当たりを左へ曲がると………

金沢富山 主計町茶屋街 僕。

 いや、雰囲気ある路地裏でしょ?
 日の当たらなそうな、隅のすみにある建物まで、しっかりお店だったりして、いやー僕は心底この場所が好きになったよ。

金沢富山 主計町茶屋街

金沢富山 主計町茶屋街 通ってきた裏路地。


 さて、これにてついに、金沢巡りは終わりまして、今度は富山を目指します。
 目的は、世界遺産。
 合掌造りと言えば白川郷だけど、あえてそちらに行かないのがオレ流(笑)。

 金沢東I.Cから高速に乗り、五箇山I.Cへ。

 快調に進んで、到着。
 山の中の、本当に文字通り「里」って感じの場所だった。

 
金沢富山 五箇山合掌の里 到着した筆者。

金沢富山 五箇山合掌の里 ポラロイドのチェキで、ここぞとばかりに撮影します(笑)。こちらは五箇山側です。

金沢富山 菅沼合掌造り集落
 展望できる場所から、菅沼合掌造り集落のほうを一望。

 エレベーターで、駐車場から集落へ降りる。

金沢富山 菅沼合掌造り集落 素敵。こういうところでの生活を想像できるかどうかっていうのは、創造者にとって非常に深い問題だと思う。

金沢富山 菅沼合掌造り集落

金沢富山 菅沼合掌造り集落 腹減りなので、五平餅を注文。餅っぽくないぽろぽろ感。

金沢富山 菅沼合掌造り集落 山菜蕎麦も。旨かった。

金沢富山 菅沼合掌造り集落
 兎に角、まったりと暫く佇んでいたくなるような、綺麗な場所でした。

金沢富山 菅沼合掌造り集落

金沢富山 菅沼合掌造り集落
 リフレッシュして、帰路につきます。


 帰りの、藤岡PAにあるハイウェイオアシス。

金沢富山 藤岡ハイウェイオアシス このような遊園地があった。この小ささ。場末感。たまらなくグッとくる。文学好きならわかるかなー?アメリカ文学の感じ。ミルハウザーとかカポーティとかサリンジャーのような。フランス文学やイギリス文学の感覚じゃないよね。メランコリックでたまらない。

金沢富山 藤岡ハイウェイオアシス
 で、ここの奥にあるレストランの上州牛ビーフシチューが800円くらいでメチャクチャうまかった!


 以上で、今回の旅は終了です。
 2日間だけだったけど、なんか非常に濃くて満足感が大きい旅でした。
 金沢21世紀はまた良い企画展の時に訪れたいな。

 道の先には知らない世界があって、まだまだ世界は見たことない光景に溢れている。
 旅の恵み。
 身体の移動は尊い経験をくれる。



ホームページ更新
 ホームページに、グループ展で発表した新作と、会場の様子をアップしました。

 本当は、実際に作品を生で見るのが1番だし、それでしか伝わらない大切な質感があるのだけれど……。
 まぁ兎に角、きっかけは多い方が良いので、どうぞご覧ください!



金沢、富山旅行 1日目 -金沢21世紀美術館〜兼六園-
 グループ展、お越し頂いた皆様、どうもありがとうございました!無事終了しています。
 近日中に、ブログやホームページに、画像や作品をアップしますので、ご期待ください!!

 さて、今日は先日行ってきた、金沢と富山の旅行を記します。
 金沢での最大の目的は、今や超有名美術館となった「金沢21世紀美術館」。富山は、世界遺産の合掌造り集落「五箇山合掌の里/菅沼合掌造り集落」です。

 特に、金沢21世紀美術館では、現在『フィオナ・タン展』が開催中。ブログには書いていなかったけど、過去に WAKO WORKS OF ART や原美術館で観て、大変感動を受けていたので、是非今回の大規模な個展を観たかった。

 というわけで、出発。例のごとく、旅の手段はPAOです。

 6:30くらいに出発したかな。
 朝のうちは、高速道路も場所によっては雨だったりして、気温も低く寒かった。
金沢富山

 でも、徐々に天気は回復して、日本海に出る頃には快晴!
金沢富山

 その後も天気は良く、結果旅行中ずっと天気に恵まれた。

金沢と山 金沢21世紀美術館、着。

 この美術館は、2004年10月に開館したばかりの新しい美術館。
 所蔵作品である「恒久展示作品」と呼ばれる作品群が、この美術館を有名にして、コンテンポラリーアートに興味を持つ者にとって無視できない存在にしているのだと思う。僕もこのブログなどでも大好きだと公言してきたジェームズ・タレルやアニッシュ・カプーアを初めとしてそうそうたるアーティストの作品が、敷地内のあちこちにその名の通り恒久的に展示されている。

 さて、着いて駐車場から館内に入って最初に目についたエレベーター。
金沢富山

金沢富山 ニョキッと伸びます。

 前日が、徹夜バイトだったのもあり、あまり眠らずにPAOを走らせてきた僕は、わりとグロッキー。という、腹へって仕方なくて……。
 美術館のレストランで、ひたすら順番を待ちます。
金沢富山

 手に持っているのはこれです。
金沢富山 館内の恒久展示作品が載っているパンフレット。これ観ただけでもワクワクするでしょ?

 待った甲斐もあったというもので、美術館のレストランのランチは、大変満足いくものでした!バイキングなんだけど、まずトレーが素敵。
 パレット型です。
金沢富山

 この他に、パスタとデザートがつきます!
 パスタもうまかったなり。

金沢富山 で、ご満悦。

 恒久展示作品をいくつか。

レアンドロ・エルリッヒ 《スイミング・プール》
金沢富山

 下に、人がいるの分かる?この作品は、プールに入れます。どういうことかと言うと…

金沢富山 こんな感じ。

金沢富山 ドキドキする眺めです。

ジェームズ・タレル 《ブルー・プラネット・スカイ》
金沢富山タレルの空。

 右は、オラファー・エリアソンの作品。
金沢富山

 この他にも、トイレにはピピロッティ・リストの作品。そして、アニッシュ・カプーアの大きなインスタレーションだけがある部屋など、大変刺激的な美術館。

 一方、今回目的だった開催中の展覧会。
金沢富山 『フィオナ・タン|エリプシス』展

 すばらしい内容だった。
 以前、WAKO WORKS OF ART で観て、凄い好きだった2画面を並べた映像作品《Rise and Fall》も、再びここで出会え、観ることが出来た。
 とても時間感覚が優れたアーティストだと思う。


 美術館の立地なのだけれど、目の前は金沢城公園と兼六園。本当に道路一本挟んだだけで、横断歩道を渡ればすぐ。

金沢富山

 美術館を見終わって、兼六園を観に行った。
金沢富山

 水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並び、日本三名園の1つ。

金沢富山

 思ったよりも、狭かったかな?

金沢富山 お土産を売る店も古くて、雰囲気があるよね。

 と、美術館と兼六園を満喫した初日。
 本当は、幾つか茶屋街があるので、行きたかったのだけれど、思ったより遅くなったので、この日は宿に向かったのでした。

 翌日は、茶屋街巡りから始まります。

 to be continued...